昔の単位のお話2(面積)

こんにちは。清水園芸です。今回は田畑で使う面積のお話です。

目次

はじめに

農業では田畑などの面積を表すときに江戸時代以来の尺貫法の単位をいまだによく使っています。私が農業を始めたときに、戸惑ったのがここでした。

学校では完全にメートル法しか教わっていないので、尺貫法の換算表を見ても感覚がつかめませんでした。一方、国際的にはメートル法基準で統一されています。

農業の世界では両者をうまく結びつけて換算もしています。

今回は私なりに尺貫法の面積の単位を覚えていった流れをなぞるつもりでご紹介します。

1坪(ひとつぼ)

まず小さい面積からです。

「坪」は建築関係、家の敷地面積などで使われるので馴染みがあります。これは約3.3m~2ですが、「畳2枚」(2畳)の広さと覚えると分かりやすかったです。これは1.8m x 1.8mです。「坪」の数字を2倍すると畳の枚数になるので分かりやすいです。

田んぼ一枚は1反(いったん)

農業では水田や畑の面積を「反(たん)」で表します。

これは農業を始めると昔から見ている田畑の大きさでわかるので改めて確認したという感じです。

1反は約992m~2です。(ちなみに海老名市の田んぼは1枚が1反が標準です。)

尺貫法では1反は300坪になります。これはどうしても覚えなければいけない換算です。田んぼ1枚は、畳600枚が敷き詰められます!

1反以下の単位

反の下は、1/10の「畝(せ)」、そのまた1/10の「歩(ほ)」を使います。

1反以上の単位

反の上は、10倍の「町(ちょう)」、そのまた10倍の「里(り)」がありますが、自分は里を使った覚えはほぼありません。
田んぼ10枚で1町というのは稲作では良く使っています。

国際単位は「a(アール)」

国際標準的には農業分野では農地の面積を表すのに「アール」を使わなければなりません。

10m x 10m = 100m~2で1アールです。

1反=10アールとして換算というアイデア

国際的にはアールを使わなければならないのですが、尺貫法に馴染みがあった日本では簡単にすべてを置き換えることは難しいと考えられたため、ここで簡易的に1反=10アールとして慣用的に使おうということになりました。

さきに、1反は約992m~2と書きました。尺貫法とメートル法はぴったり合わないためですが、約1,000m~2として考えてしまえばやりやすいということになりました。もちろん、厳密には正確な数字を使わなければなりませんが、農業で田畑を使う上で問題になるほどの誤差ではありません。

1反=10アールという換算で覚えれば感覚的にもつかみやすい。また、国際的には100アールで1Ha(ヘクタール)になりますが、これも1町とほぼ同じとなります。

メートル法の新しい単位を導入しやすく分かりやすい換算方法を導入したのは個人的にとても素晴らしいアイデアだったと思います。

おわりに

日本の農業界では田畑の面積を尺貫法で表しますが、「坪」が基本なのでいまだに日本人の日常とかけ離れたものではない点、「畳の枚数」で考えると分かりやすいというところがポイントでした。また、世界標準の単位アールとの換算も覚えてしまえば分かりやすく、色々と利用できると思います。

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